有明の つれなく見えし 別れより
暁ばかり 憂きものはなし
作者:壬生忠岑(みふのただみね)
意味
夜明けの月が冷やかに空に残っていたあの別れ以来、私にとって夜明けほどつらいものはありません。
※ 有明の
有明の月の意味。明け方まで残っている月。(【021】にもでてきましたね)
※ つれなくみえし
そっけなく見えた。「つれなし」は、そっけないという意味
※ 別れより
あの人と別れた
※ 暁
夜明け前の暗い時間帯
※ 憂きものはなし
つらいことはない
オススメの覚え方
ありあまる体力を使って、あかすりをやってみたら・・・全身ひりひりして涙が止まらなかった(/_;)
ゴロあわせ
ありあまるあか(有り余る赤)
ありあけにはつきばかり(有明には月ばかり)
決まり字
ありあ
解説
この当時、恋人同士は、夜、男性が女性のもとに通い、一夜を共にし、明け方帰るのが普通でした。
暁・・・夜明け前のまだ暗い時間、女性の所から帰るときに空を見上げると、有明の月がが出ている。
「つれなくみえし」そっけなく見えたのは、月なのか、さきほど訪ねていた女性なのか二つの説があります。
帰り際、彼女の態度がそっけなく、なんでなんだ・・・と思いながら見上げた月も、とても冷たくそっけなく見えたかもしれないです。
そんな経験をしたら、有明の月なんて(:_;)と思うかもしれないし、彼女ともっと一緒にいたいのに、帰らなきゃいけなくて、そんな時に見る月もまた、冷たく見えたのかもしれないですね。
どちらにしても、好きな人と離れなきゃいけないのは寂しいものです。
その気持ちはとてもよくわかります(´・ω・`)
相手も離れるのが寂しい・・・と思ってくれればいいのですが・・・
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