音に聞く 高師の浜の あだ浪は

かけじや袖の ぬれもこそすれ

作者:祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけのきい)

解説

この歌は、堀川天皇が主催した艶書合(けそうぶみあわせ)というイベントで詠まれたものです。

藤原俊忠(ふじわらのとしただ)が、「人知れぬ 思ひありその浦風に 浪のよるこそ 言はまほしけれ(私はあなたを人知れず思っています。荒波のように押し寄せる恋心を一度会って伝えたい。)」に答えた歌です。

「音」は「うわさ」のことで、「高師の浜」は今の大阪府堺市から高石市までの海岸をさします。

「高師」は「音に高し」との掛詞です。

「ぬれもこそすれ」の「ぬれ」は「波で袖が濡れること」と「涙で袖が濡れること」の掛詞で、「ぬれ」と「かけ」は「浪」の縁語です。

 

文法と意味の解釈

※ あだ浪は・・・形容詞の「あだなり」には、「浮気な」という意味もあります。

浮気な人の例にあげられます。

※ ぬれもこそすれ・・・係助詞の「も」「こそ」は重ねて使うと未来への不安を表します。

 

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