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夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも

よに逢坂の 関はゆるさじ

作者:清少納言

解説

ある晩、作者が、藤原行成(ふじわらのゆきなり)と遅くまで話し込んでいた時のやりとりの一部です。

行成が、「宮中の物忌み(縁起を担ぐ行事)があるから」と言って、途中で帰りました。

翌朝、「昨夜は、鶏が鳴いたから帰ったけど、本当はもっと話したかったんだよ」と手紙を届けました。

すると作者は、「史記」の故事を引用し、「鶏は、鶏の鳴きまねでだまして函谷関(かんこくかん)を開けさせたという斉の王族、孟嘗君(もうしょうくん)の話のこと?」と返しました。

行成は、その返しが嬉しく、「あれは、函谷関の話ですが、私たちの場合は逢坂の関のことですよ」と返してきたので、作者は、「あなたと逢坂の関を超えることはありません」と返し、歌の最後に、「心かしこき関守はべり(しっかりした関守がいます)」と付け加えています。

 

文法の意味と解釈

※ 「はかるとも」の「とも」は、逆説仮定条件を表す接続助詞で、「~ても、たとえ~しても」の意味です。

なので、「もし、だませたとしても」の訳になります。

※ 「ゆるさじ」の「じ」は、打消しを表す助動詞です。

「~まい、~ないつもりだ」の意味になるので、「許すまい、許さないつもりだ」の訳になります。

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