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忘れじの 行末までは かたければ

今日を限りの 命ともがな

作者:儀同三司母(ぎどうさんしのはは)

解説

この歌は、藤原道隆(ふじわらのみちたか)と出逢って間もない頃の歌です。

「いつまでも忘れないよ」と言われても、その喜びが大きいほど不安は募ります。

当時は通い婚なので、男性が自分の所に来なくなってしまうこともあるので、不安になるのは当然のことです。

「忘れじ」は、相手の男性の言葉を引用していて、「忘れまい」の意味です。

「かたければ」は「困難だから」の意味ですが、ずっと道隆が愛してくれると信じることが困難ということです。

 

文法の意味と解釈

※ 「忘れじ」の「じ」は、打消推量の助動詞です。

「~ないだろう、~まい」の意味なので、「忘れないだろう、忘れまい」の訳になります。

※ 「かたければ」の「かたけれ」は形容詞「かたし」の已然形で、「ば」は順接確定条件を示す接続助詞です。

「難しい」の意味になります。

※ 「命ともがな」の「と」は格助詞で、引用(言ふ、思ふ、聞く、見る)などの内容を示し、体言などの言い切りの形につきます。

「もがな」は、終助詞で、他に対する願望を示します。

「~たらなあ、~ならいいのになあ」の意味なので、「命だったらなあ」の訳になります。

 

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