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明けぬれば くるるものとは 知りながら

なほ恨めしき 朝ぼらけかな

作者:藤原道信朝臣(ふじわらのみちのぶあそん)

解説

「女のもとより雪ふり侍りける日かへりてつかはしける」と詞書にあるので、雪が降っていた朝に贈られた後朝の歌ということがわかります。

「明けぬれば くるるものとは 知りながら」は、「夜が明ければ、やがて日暮れがやってきて、あなたとまた逢えることはわかっていますが」の意味で、どんなに夜の間楽しく一緒にいたとしても、朝には男性は家に帰らなければいけません。

冬の短い昼の間も待っているのが惜しいという気持ちがよく表れています。

 

文法の意味と解釈

※ 「明けぬれば」の「ぬれ」は、完了を表す助動詞「ぬ」の已然形で、「~してしまう、~してしまった」の意味です。

「ば」は已然形について、順接確定条件を表す接続助詞「~ので、~から」の意味です。

ですので、「夜が明けてしまったので」の訳になります。

※ 「くるるものとは 知りながら」の「ながら」は、逆説確定条件を表す接続助詞「~けれども、~のに、~が」の意味なので、「暮れるものとは知っているけれども」訳になります。

※ 「朝ぼらけかな」の「かな」は詠嘆を表す終助詞で、「~だなあ、~ことよ」の意味で、「明け方だなあ」の訳になります。

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