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君がため 惜しからざりし 命さへ

長くもがなと 思ひけるかな

作者:藤原 義孝(ふじわらのよしたか)

解説

この歌は、「後拾遺和歌集」の詞書に「をむなのもとよりかへりてつかはしける」とあり、意中の女性のもとを訪ねて一夜を共にした後、帰ってすぐに贈る「後朝の歌」とされています。

逢うまでは、相手のために死んでも構わないと思っていたのに、逢って心が通ってみると、この幸せがいつまでも続くように長く生きたいと願っています。

逢う前と、逢った後の気持ちの変化が、上の句と下の句に表現されています。

 

文法の意味と解釈

※ 「惜しからざりし」の「し」は、過去を表す助動詞「き」連体形です。

※ 「命さへ」の「さへ」は副助詞で、体言、連体形、一部の助詞、副詞について、添加(あることの上に付け加える意)を表します。

「(そのうえ)~までも」の意味なります。

※ 「思ひけるかな」の「ける」は、詠嘆を表す助動詞「~だなあ、~ことよ、~たのだなあ」の意。

ですので、「思ったのだなあ」の訳になります。

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