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風をいたみ 岩うつ浪の おのれのみ

くだけてものを 思ふ頃かな

作者:源 重之(みなもとのしげゆき)

解説

この歌は、冷泉天皇(れいぜいてんのう)に奉った「百首歌(百首の歌を集めたもの)」の中の一首です。

百首歌は、一人が百首詠む場合もあれば、複数の人で百首詠む場合もあります。

何にも平然として動じない硬い岩に相手の女性を、岩に当たって砕ける波を自分の心に例えて歌っています。

「くだけてものを 思ふ頃かな」は、心の悩みを表す慣用的な表現で、当時の歌人に人気でした。

 

文法の意味と解釈

※ 「風をいたみ」は「~を+形容詞の語幹+み」で「~が~なので」の意味になるので、「風が激しいので」の訳になります。

※ 「風をいたみ 岩うつ浪の」は、「くだけ」を導く序詞です。

※ 「おのれのみ」の「のみ」は限定(一つのことに限定する意)「~だけ」を表す副助詞です。(体言、連体形などの語につきます。)

※ 「くだけてものを 思ふ頃かな」は、浪が岩に当たって砕けるのと、自分の心が砕けるのを掛けています。

「浪」と「くだけ」は縁語です。

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