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逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに

人をも身をも 恨みざらまし

作者:中納言朝忠(ちゅうなごんあさただ)

解説

この歌は「天徳内裏歌合(てんとくだいりうたあわせ)」で詠まれたもので、朝忠はこの歌合いで、6番中5勝という大活躍をしたそうです。

そして、この歌は「いまだ逢わざる恋(まだ逢ったことのない相手への恋)」として「拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)」に載っていたものです。

この歌には二つの説があり、まだ一度も逢ったことのない相手への想い(恋)なのか、逢うことはできたけれども、何かの理由で逢えなくなってしまった恋なのか・・・。

藤原定家は2つ目の説だと思っていたようですが、実際はどちらなのか不明なようです。

 

文法の意味と解釈

※ 逢ふことの 絶えてしなくは・・・副詞の「絶えて」は、打消の「なく」を伴って「まったく~しない」という意味を表すので、「もしも、まったく逢うことがないのなら」の訳になります。

※ 人をも身をも・・・係助詞「も」は、体言などの種々の語につき、同類のものを並列して提示するため、「人」と「身」は並列の関係になります。

※ 恨みざらまし・・・「まし」は反実仮想(事実に反する事態を想定して、その結果を推量する意)の助動詞で、実際とは異なることを想定した(もし~としたら~だろうに)の意味になります。

ですので「恨まないだろうに」の訳になります。

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