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 山がはに 風のかけたる しがらみは

流れもあへぬ 紅葉なりけり

作者:春道 列樹(はるみちのつらき)

解説

古今和歌集の詞書に「志賀の山越えにてよめる」とあります。

京都の北白川から比叡山と如意岳(にょいだけ)の間を通って、近江の国の志賀の里に向かう途中の谷川で詠まれたものです。

志賀とは、今の滋賀県です。

「山がは」は「やまがわ」と読み山の中を流れる谷川をさします。

「やまかわ」と読むと、山と川の意味になってしまいます。

「しがらみ」は、川の流れをせき止めるために杭を立てたり、竹を編んで作った仕掛けのことです。

「風のかけたる」の「の」は、「が」に置き換えることができて「風がしがらみを掛けた」と擬人法を使っています。

 

文法と意味の解釈

※ 流れもあへぬ

「あへ」は「あふ」という動詞の未然形で「~できる」の意味。

「ぬ」は打消しの意味があるので「完全に~しきれない」となります。

ですので「流れることができない」の訳になります。

※ 紅葉なりけり

「けり」は、詠嘆を表す助動詞で、「~だなあ、~ことよ、~なのだなあ」の意味なので、「紅葉なのだなあ」の訳になります。

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