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花の色は うつりにけりな いたずづらに

わが身世にふる ながめせしまに

作者:小野小町(おののこまち)

解説

「花」は、平安時代より前は「梅」を、平安時代は「桜」を指すようになりました。

この歌の桜は、女性の若さや容姿を表しています。

「花の色は」は、「桜の花の色は」と「私の容姿は」の二つの意味があります。

「世にふる」は、「(雨が)降る」と「(年月が)経る(ふる)」の掛詞になってます。

「ながめせしまに」は、「長雨」と「眺め(この場合は、景色ではなく、物思いにふけること)」の掛詞になっています。

また、「ながめ」は初句に続く倒置法になっています。

「いたづらに」は、はかなく、むなしく、無駄にの意味で、「移りにけりな」「世にふる」「ながめせしまに」の3カ所にかかっています。

以上から、長雨が降っている間に、また、私が無駄に年月を過ごして物思いにふけっている間に、桜の花も、私の若さもはかなく色あせてしまった・・・という意味になります。

 

文法の意味と解説

※ 移りにけりな

「に」は完了の助動詞で、「~てしまう」の意味になります。助動詞の「けり」と、助詞の「な」(文の終止した形について、詠嘆を表す)は詠嘆(感動)を表していて、「~してしまったなあ」になるので、「あせてしまったなあ」とい意味になります。

※ 二句目で意味が切れているので、「二句切れ」になります。

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